After the Pleistocene

A memory of my ramble
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映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
 原題は“The Iron Lady”。日本語のタイトルになぜ余計な「涙」が付いてくるのかと考える。日本人の心情としては、彼女はあくまでも強い女を立場上演じたのであって、実は心根のやさしい女性であったと思わせるカラクリがこのタイトルには含まれている感じがする。
 マーガレット・サッチャーは1925年英国中部リンカンシャーの雑貨商の娘として生まれ、オックスフォード大学を卒業後34歳で保守党下院議員に当選、45歳でヒース内閣の教育科学相になり、1979年英国初の女性首相に選ばれる。その後11年の長きにわたって(1990年まで)政権を運営した。小さな政府、新自由主義経済などいわゆる『サッチャリズム』を掲げて活気ある英国社会を取り戻すべく奮闘した。労働組合の活動を規制し、国営企業の数を減らし、民間企業の競争を拡大した。アルゼンチンとのフォークランド紛争に勝利し国威も上げることができた。またベルリンの壁を崩壊させた冷戦終了にも立ち会った。
 この映画はしかし、このようなサッチャー(メリル・ストリープ)の政治的社会的な業績を追うよりも、老齢に至ったいま、軽い認知症に侵され、体も弱くなった彼女が、亡くなった夫・デニス(ジム・ブロードベント)の影を求めて暮らしている様子を執拗に追っている。彼女が政界で活躍している時は、努めて公の場から夫の姿を隠していたはずなのに。勿論映画が単にサッチャーの功罪を飾りたてるものでないことは重々判っているつもりだが、殊更デニスの存在を強調する姿勢には好意が持てなかった。うちのカミさんは、「デニスが出過ぎなのよ。」と皮肉を飛ばした。
 いまボケていようがいまいが、今まで彼女が闘ってきた人生が感動を呼ぶのであって、彼女が嫌った“weak”や“coward”に焦点を当てた「涙」の演出には賛成しかねる。議論が沸騰する英議会において、口舌鋭く反対勢力を凹ませる姿勢こそ、実に彼女マーガレット・サッチャーの真骨頂ではなかったか。監督フィリダ・ロイド
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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
切なさしか残らない!  
| Akira's VOICE | 2012/03/24 4:25 PM |