After the Pleistocene

A memory of my ramble
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東山彰良「流」

JUGEMテーマ:読書


 私は高校時代非常に偏った読書歴を持ったため、大学に入ってからもその影響からなかなか逃れることができなかった。そのひとつがアグネス・スメドレーの「偉大なる道」だ。中国共産勢力の、本当は惨憺たる敗走を見事な勝利への助走と位置付けた長征、朱徳将軍や毛沢東への賛辞、農民から針一本盗まなかったという紅軍の規律などなど。それからエドガー・スノーの「中国の赤い星」。だから一方的に蒋介石を悪人扱いしていた。実際彼は青パンの杜月笙と刎頸の交わりをしていた。アヘンを密かに生産していたし、あの台湾に押し入ってメチャクチャにしたと。しかしだんだん蒋介石も一個の英雄。日本を泥沼の戦争に引きずり込んだのは彼のなせる業と思うようになった。共産中国も大飢饉に対処できず何百万と人民を殺している。知らぬ存ぜずでは見逃せない大きな数字である。
 この小説は自分たち仲間と不良仲間との抗争、町のチンピラとの抗争、そして自分の祖父たち国民党が青島で戦った共産勢力との抗争の三つの抗争を、祖父の変死を軸に描いている。なぜこんな無残な姿で祖父は殺されねばならなかったのか?ここには三民主義も共産主義も出てこない。日本のアコギな侵略思想も優れた植民地統治もあまり顔を出さない。あの戦争は何だったのか、主人公・葉秋生が負ったと同じような自傷的な側面が見えてくる。
 
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