After the Pleistocene

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映画「ルージュの手紙」

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 この8月、ジャンヌ・モローが89歳で亡くなった。「死刑台のエレベーター」はじめたくさんの映画に出演した、嗄れ声の渋い演技はもう見れなくなってしまった。この映画「ルージュの手紙」の主役の一人、カトリーヌ・ドヌーヴとも長い付合いだが、感覚的には「あっ」という間に時間が過ぎ去った感じがする。彼女は私とほゞ同世代、1964年の「シェルブールの雨傘」以来「昼顔」「インドシナ」そして「ダンサー・イン・ザ・ダーク」なんて映画も見た。この自分と同じように嫌でも応でも、老境に追い込まれてジタバタしている姿を垣間見せるのだろうか。否、本当はすっきり、あっさりとこの世とお別れしたいのだが、本人の頭脳、肉体に刻まれた過去のしがらみが、悲鳴を上げて抵抗しているのかもしれない。
 クレール(カトリーヌ・フロ)はパリ郊外の病院で働く優秀な助産師。経営不振の病院は人手不足でつい過重労働になりがち。助産師はいつもきりきりとしっかり働かなければならない。しかも出産は希望と喜びが、時には絶望も、交わる尊厳の現場でもある。そんなところに、30年前姿を消した父親の元恋人ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)が身一つで転がり込んでくる。彼女が原因でクレールの母親は父と離婚したのに。しかもベアトリスが父親と分かれた後、父親がすぐ自殺してしまったことすらベアトリスは知らなかった。ベアトリスは重い脳梗塞を患っていたのだった。実際は血のつながらない者同士が織りなす一風変わった物語だが、不思議な安らぎをそこに織り込んでゆく。いままできりきりとして心にゆとりがなかったクレールの生活に、同じ貸農園で知り合った男に気を許すまでになったのは、このベアトリスの影響だろう。
 カトリーヌ・フロは「大統領の料理人」より少し威厳をなくし、大学生の息子がいる中年女性の等身大の姿を見せている。(そういえば、息子の写真映像がかってのベアトリスの恋人、クレールの父親にそっくりなのに・・当然のことだが・・改めて見惚れてしまうシーンは印象深かった。)カトリーヌ・ドヌーヴはかっての放埓な生活を偲ばせる締まりのない体つき、派手好きで恋多き女の面影を存分に振りまいていた。残念と言えば残念、「ルージュの手紙」の謎は語るまい。この映画には「インドシナ」の余韻はない。
 監督 マルタン・プロヴォ
 
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