After the Pleistocene

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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」
 ご存知、ジョニー・デップ扮する海賊船の船長ジャック・スパロウが活躍するブロックバスター映画も、これが5作目。まだまだ続くようだ。"undead"とは、私の持っている辞書ランダムハウス英和辞典には載っていないが、Weblioによれば、『かって生命体であったものが、すでに生命が失われているにもかかわらず活動する、超自然的な存在の総称』。ぶった切り撃ち殺したはずなのにまた生き返って立ち向かってくる、言ってみれば幽霊やゾンビたちのことだが、確かジャック・スパロウもその一味のはずが、この映画ではほぼ生身の海賊として暴れまわる。彼の飄々とした生き方とともに、観客はそのあたり融通無碍な映画を楽しんでいる。「今度はお前が死ぬ番だ。」とか、「俺がタダで死ぬと思うか?」のジャックのセリフはそれなりに意味がある。
 かって『聖杯』の水がこれら亡者どもを蘇らせたように、今回は『ポセイドンの槍』がその効力を発揮させるとの伝説に、「海の死神」サラザール(バビュエル・バルデム)や「カスピ海の王」バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)が、カリブ海の海底から蘇りジャック・スパロウに挑んでくる。また『生者』に戻って活躍したいと彼らは必死に望みを繋いでいるのだ。ジャック・スパロウを追い詰めるサラザールが「わしら(亡霊)は陸に上がれない」なんて弱音を吐くところがまたおもしろい。軟体動物系の面相をしたディヴィ・ジョーンズが、ここに一枚加わっていなかったのが残念でした。
 瀬戸内地方の塩飽諸島などを根拠としたかっての日本の海賊たちは、大阪石山本願寺をめぐる攻防で豊臣秀吉の水軍に敗れて以降、急速に勢力を失ったようだ。民俗学者沖浦和光の『瀬戸内の民俗誌』によれば、『漁業権を持たぬ家船漁民は、村々の地先海面での漁業が許されなかったので沖合で漁をするほかなかった。しかし、各地の海村が占有する地先海面もしだいに沖にせり出していったので、魚がたくさんいて自由に漁ができる場所はしだいに狭められていった。』これら海賊の後裔たちの家船の漁民たちは、明治維新後政府の定住化政策もあって姿を消していった。なにしろ戸籍がなくて、子供が学校に行けず文字が読めないなど差別されていた悲しい歴史がある。
 カリブの海賊が活躍したのは17世紀半ばから18世紀半ばごろまでのようだ。1643年イスパニアに衰退の兆しが見えてから、1762年に英国がドミニカやハバナを占領するまで約100年ぐらいの期間か。やがて次第に海賊の活躍する場所は制限された。ソマリア沖の海賊はまた別の話。だからこの映画の中でギロチンが現れたのには驚いた。なぜならギロチンはフランス大革命(1789)勃発後の発明品だから。時空を超越した話なら、カリブの島に建てられた銀行の立派な金庫が、建物ごとジャック・スパロウたちに引っこ抜かれる話は、現在のケイマン諸島のタックスヘブンを揶揄したものとみたがどうか。
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