JR千葉駅が新装開店するとほぼ同時に、千葉のパルコと三越が撤退した。両社ともかっては隆盛を極めた店舗ではなかったか。うちのカミさんは三越の買い物カードをどうしようかと迷っている。この千葉市の動静はマスコミにも大分取り上げられたが、次に挙げるこちら津田沼のニュースはほとんど目立たない。
JR津田沼駅前のパルコ地下で食料雑貨の営業をする西武は、かっての西武百貨店以来もう40年近い実績を持つが、この2月で閉店した。食料品は勤め帰りの人たちにそこそこ売れていたように思うのだが・・・。すぐそばのイオンやイトーヨーカドーが習志野市に所在するのに対し、西武は船橋市に所在番地があったせいか、船橋の地元の行事では大変世話になり親近感があった。いま一抹の寂しさを感ぜずにはいられない。
さらに驚いたのは、イオンモール津田沼で長年営業していたショップが一斉に閉店したことだった。2月28日でなんと11軒が店を閉じている。好きだったたい焼きの「銀のあん」やパン屋の「サンジェルマン」、果物屋の「ファルシエ」が含まれている。閉店のお知らせはA4用紙に申し訳程度の案内文がコピーしてあるだけ。あの元気な店員たちはどこへ行ったのだろう?(普通、閉店にあたっては『長年お世話になりました』の一文が入るのだが、それもない。万斛の涙を含んだ極めて素っ気ない文だった。)
私の想像では、強欲な家主が諸物価高騰とかを理由につけて家賃を大幅に値上げしたところ、店子たちが一斉に席を蹴って退去したかのごとき印象が浮かんだ。単に「みな契約更新時期に至っていた」ということではなさそうな気配が感じられる。慌ただしく閉店し、その後まだそれらしきショップが店開きしていない。あの価値ある場所が空いたままでいる。